―新制度で暴走する学園と恋。―
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1.新学期の衝撃
「えー、本年度より本校では新制度を導入します」
始業式の体育館に、生徒たちのざわめきが広がった。壇上に立つ校長の声は、スピーカーを通じて響き渡る。
「その名も、『学校指定エロ制服制度』!」
「……は?」
俺――二年の篠崎蓮司は、耳を疑った。
ざわつきが一瞬で爆発する。
「エロって言った!?」
「聞き間違いじゃない!?」
「いや、ガチだろ!?」
隣で肩を震わせているのは幼なじみで同級生の美園茜。黒髪で清楚な優等生……のはずなんだが、今は顔を真っ赤にして叫んでいる。
「な、なにこれ蓮司!? 制服がエロってどういう意味!?」
「知らん! 俺に聞くな!」
俺の頭も混乱していた。だが校長は悪びれることもなく、続けた。
「男子は従来の学ランを少々開放的にアレンジ。女子は特別デザインの制服を採用! 健康的な魅力を引き出すことで学園活性化を狙います!」
壇上にモデル役として女子生徒が登場した瞬間――体育館が騒然となった。
新制服は、ぱっと見セーラー服。しかし、シャツは薄く透け気味、スカートは異常なまでに短い。ニーソックスの上に絶妙な絶対領域。しかも胸元はリボンを結んでも大きく開いている。
「う、うわあああ!?」
「これ放送事故じゃん!」
「お、俺は賛成だッ!」
賛否が一気に飛び交い、会場は修羅場。俺は頭を抱えた。
2.混乱の教室
翌日。クラスに入ると、女子の大半が例の「エロ制服」を着ていた。
「ちょっとー! スカート短すぎて座れないんだけど!」
「男子の視線が痛い!」
「てか、私エロくないと生きられないの!?」
女子たちは文句を言いながらも従っている。校則だから仕方ないのだ。
そして茜も、その制服を着て教室に現れた。
「……っ」
言葉を失った。
いつもの優等生イメージが崩壊するほど、茜は色っぽかった。
清楚な黒髪と真面目な雰囲気が、逆に危うさを引き立てている。
「な、なに見てんのよ……」
赤くなって目を逸らす彼女。俺は慌てて咳払いした。
「いや、その……似合ってる」
「ば、馬鹿っ! 言うなぁ!」
周囲の男子たちがニヤニヤして俺を見ている。
……しまった、完全に公開告白みたいになった。
3.制度の裏事情
放課後、茜に呼び出された。図書室の隅で、彼女は小声で言う。
「ねえ蓮司。あの制度……おかしいと思わない?」
「まあ、そりゃそうだろ」
「聞いたの。実はね、理事会がスポンサー企業に押し切られたらしいの。新ブランドの宣伝目的で……」
「はあ!? そんな理由で!?」
どうやら制服メーカーと学校が手を組んだらしい。つまり俺たちは企業の宣伝塔ってわけだ。
「許せないよね。でも……」
茜は少し恥ずかしそうに、自分の胸元を押さえた。
「……蓮司が、似合ってるって言ってくれたの、ちょっと嬉しかった」
「なっ……!」
図書室でいきなり爆弾発言するな!
俺は心臓が暴走するのを必死で抑えた。
4.事件勃発
数日後。校内でトラブルが続出した。
「男子が鼻血で倒れた!」
「女子がスカート破れて泣いてる!」
「授業にならん!」
そして極めつけ――「エロ制服反対派」と「賛成派」に分かれての抗争まで発生した。
俺と茜も巻き込まれ、職員室に呼び出される羽目に。
担任の藤川先生は頭を抱えていた。
「はぁ……君たち、仲裁してほしいんだ。頼む、学級委員として」
「なんで俺らが……」
だが茜は真剣にうなずいた。
「やるしかないね」
5.ラブコメ全開
校庭で行われた「制服討論会」。
賛成派男子「もっとミニに!」
反対派女子「ふざけんな変態!」
空気は殺気立ち、いつ乱闘になってもおかしくない。
そのとき茜が前に出た。
「みんな! ちょっと聞いて!」
ざわつく群衆。彼女は顔を赤くしながらも堂々と言い放った。
「制服がどうとかより……私は、蓮司が“似合ってる”って言ってくれたから、少しだけ自信を持てたの! だから、制服は恥ずかしいけど……悪いことばかりじゃないって思う!」
「!?」
全員の視線が俺に集中する。やめろ、そんな展開は予想してない!
茜はさらに追撃してきた。
「だから私は――蓮司と一緒なら、どんな制服でも頑張れる!」
……公開告白された。
「お、おおおお!?」
「青春だぁー!」
「爆発しろー!」
賛成派も反対派も、急にどうでもよくなったらしい。騒ぎは一気に収束。
6.エピローグ
数日後。制度は「一部改正」され、制服の露出度はやや抑えられた。
それでも充分に目のやり場に困るデザインではあったが。
放課後の教室。夕日を浴びて茜が微笑む。
「……ねえ蓮司。あの時の言葉、嘘じゃないから」
「え?」
「私、本当に……蓮司と一緒なら、どんな制服でも平気。だから、その……付き合ってください」
心臓が爆発するかと思った。
けれど俺は、はっきりと答える。
「……俺も。茜と一緒なら、なんでも乗り越えられる」
彼女の笑顔は、制服以上に眩しかった。
―了―

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