―夢と現実の境界が曖昧に…!?―
1.悪夢? 甘夢?
「はぁ、はぁっ……っ!」
ベッドの上で、俺はびしょ濡れのシーツに横たわっていた。
全身汗だくだけど、暑いわけじゃない。問題は夢の中身だ。
――毎晩のように、クラスのあいつが出てくるのだ。
あいつとは、佐伯優衣。
おっとり系の笑顔と、ふんわりした胸元が男子の注目を集めている、クラスの人気者。
現実ではまともに話したことすらないのに……夢の中では、必ず俺のベッドに潜り込んでくる。
「……また、やっちゃったな」
夢の中で優衣は妙に積極的で、俺を押し倒して、毎晩のように……。
目が覚めた今でも、唇の感触や体温が妙にリアルに残っている。
「はぁ……これ、呪いか?」
俺は頭を抱えた。
2.教室の優衣
翌朝、教室に入ると、優衣が笑顔で友達と話していた。
昨日の夢のことを思い出してしまい、まともに顔を見られない。
「おはよー、篠原くん」
「っ!?」
なぜか俺に挨拶してきた。
夢で毎晩Hしてる相手から、爽やかに挨拶されるこの気まずさ!
「……お、おはよう」
視線を逸らしながら返すと、彼女はにっこり笑った。
その仕草まで夢と重なって、俺は心臓が暴走する。
3.夢の共有?
その夜も、夢は始まった。
俺の部屋。優衣がニヤリと笑って布団に潜り込んでくる。
「今日も、しよ?」
「お、おかしいだろこれ!」
夢だと分かっているのに、抗えない。
気付けば唇を奪われ、体を押さえつけられ……。
――そして翌日。
学校で優衣が妙に顔を赤くしていた。
ふと目が合うと、彼女が小声で囁いてきた。
「……昨日の夢、覚えてる?」
「!?」
心臓が止まった。
もしかして……夢を共有してるのか!?

4.現実が揺れる
それから数日、夢は続いた。
毎晩、優衣が現れて俺を翻弄する。
甘く、激しく、時にはふざけながら。
「ねぇ篠原くん。これ、夢じゃなくて本当だったらどうする?」
「や、やめろ! 混乱するだろ!」
朝起きると、現実の優衣は照れくさそうに笑いかけてくる。
俺だけが狂ってるんじゃなく、彼女も同じ夢を見てる――。
現実と夢の境界が、どんどん曖昧になっていった。
5.告白と現実
ある放課後。俺はついに優衣を呼び出した。
「なあ……お前、本当に夢のこと、覚えてるのか?」
優衣は少し黙ってから、うなずいた。
「うん。最初は不思議で怖かった。でも……篠原くんと近づけて、嬉しかったんだ」
「っ……!」
彼女の目は真剣だった。
夢の中で強引に迫ってきた優衣とは違う、現実の優衣。
「夢の中の私、ちょっと大胆すぎるよね……でも、それも本当の気持ちなのかも。だから……」
顔を赤くしながら、彼女は言った。
「夢だけじゃなくて、現実でも……篠原くんが好き」
心臓が爆発しそうになった。
6.エピローグ
あの日から、俺たちは付き合い始めた。
夢の中でも、現実でも。
「ねぇ篠原くん。今日も夢で待ってるからね?」
「……現実で十分だろ!」
「えへへ、欲張りなんだもん」
彼女の笑顔は、夢以上に甘かった。
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