介護保険を使った施設入居の選び方
高齢者や要介護者が安心して生活するために、介護保険を利用できる施設があります。しかし、施設の種類が多く、「どこを選べばいいのか？」と悩む方も多いでしょう。今回は、介護保険を使った施設入居の選び方について詳しく解説します。
1. 介護保険で利用できる施設の種類
介護保険を利用して入居できる施設は、大きく3つに分かれます。
① 特別養護老人ホーム（特養）
- 対象者：原則として「要介護3以上」の方
- 特徴：
- 長期的な入居が可能（終の住処になることが多い）
- 生活支援や食事、排せつ、入浴などの介護を受けられる
- 医療ケアは少ないため、常時医療が必要な場合は不向き
- 費用：月額8〜15万円程度（所得により減免制度あり）
- 選び方のポイント：
- 入居待ちが長い施設もあるため、早めに申し込む
- 医療ケアの体制を確認（看護師の常駐時間など）
② 介護老人保健施設（老健）
- 対象者：要介護1以上で、リハビリを受けながら在宅復帰を目指す方
- 特徴：
- 在宅復帰を前提とした施設（3〜6ヶ月の短期入所が基本）
- 医療・リハビリ体制が整っている
- 生活介護サービスも受けられる
- 費用：月額8〜15万円程度（医療費・食費込み）
- 選び方のポイント：
- 退所後の生活プランを考えておく
- リハビリの内容や方針を事前に確認
③ 介護医療院（旧・介護療養型医療施設）
- 対象者：医療的ケアが必要で、長期入院が困難な方
- 特徴：
- 医師や看護師が24時間体制で常駐
- 慢性的な病気や障がいのある方が対象
- リハビリや生活介護も提供
- 費用：月額10〜20万円程度（医療費込み）
- 選び方のポイント：
- 必要な医療ケアが提供されるか確認
- 看護師の配置人数や夜間対応をチェック
2. 施設選びの重要ポイント
施設を選ぶ際には、以下のポイントをしっかり確認しましょう。
① 立地・アクセス
家族が頻繁に訪問できる場所かどうかを確認。遠すぎると家族との交流が減ることも。
② 介護・医療体制
入居者の健康状態に合った介護・医療サービスが提供されているか。
- 看護師の配置時間
- 医療機関との連携体制
- 緊急時の対応方法
③ 施設の雰囲気・設備
見学時に確認すると良いポイント：
- 施設内の清潔さ
- 他の入居者の表情（リラックスしているか）
- 職員の対応（親切で温かい雰囲気か）
④ 費用と補助制度
- 施設によって料金が異なるため、事前に確認。
- 低所得者向けの減免制度があるかもチェック。
⑤ 待機期間
特養などは待機者が多いため、すぐに入居できるか確認。老健は比較的入りやすい。
3. 施設選びの手順
- 希望する施設の種類を決める（医療が必要か？リハビリが必要か？など）
- インターネットやケアマネジャーに相談して候補をリストアップ
- 施設見学を申し込む（実際に行って雰囲気を確認）
- 費用や入居条件をチェック
- 申し込み・入居手続き
まとめ
介護保険を使った施設入居は、要介護度や生活環境、医療ニーズに応じて選ぶことが重要です。事前に情報収集し、施設見学を行いながら、自分や家族にとって最適な施設を見つけましょう。
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